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◇ 国立大学法人東京医科歯科大学歯科技工教育75周年記念大会 |
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ご 挨 拶 |
歯 科 技 工 士 学 校 長 田 上 順 次 |
東京医科歯科大学歯学部附属歯科技工士学校が、設立より75周年を迎えるにあたり、技友会の皆様はじめ関係各位には心よりお喜び申し上げます。学校長としても大きな喜びと誇りを感じ、また光栄に存じます。ここまで、本校を支え発展させてこられたすべての皆様には心よりお礼申し上げます。
学校長就任以来6年目になりますが、長年目標としております4年制学科への昇格、新設はいまだ残念ながら実現には至っておりません。できることならこの75周年の記念事業を、新しい門出にしたかったという皆様の思いもあったことと存じますが、皆様からの期待にこたえられず、力不足を申し訳なく思っております。
しかしながら4年制学科は実現しなくとも、これまでに技友会の皆様が、日本であるいは海外で歯科技工の学会や業界の発展に多大な貢献をしてきたことは、疑いようのない事実であります。本記念大会で講演いただくメンバーも、臨床、教育、研究、新技術および材料の開発といった分野でまさに第一線で活躍しておられます。国際的にも日本の歯科技工は世界一であるという評価を得ていますが、国際的に活躍する技友会のメンバーはもちろん、わが国の技工界全体の力量によるところがあってこそと思います。
75年の間には、戦前の国づくりの時代から、戦後の復興期、高度成長時代、バブル崩壊など、社会的な変遷とともに、歯科医療制度の変遷のなかで歯科技工に関わる方々は高度化と発展を成し遂げ、常に社会のニーズにこたえながら、歯科医療に貢献し人々の健康を支えてきました。しかしながら、特にわが国においては、歯科技工を取り巻く状況は決して好ましいとはいえません。世界をリードすべき日本の歯科技工界にとっては、深刻な危機的状態という感もいたします。先人の築き上げた現在の歯科技工界という財産をいかにして維持、発展させるかという責任を痛感している次第です。
この機会に、わが国の歯科技工について広く社会に理解していただき、同時にわが技友会の果たしてきた役割りも訴えることができればと願っております。単に歴史が長いということで評価が得られるのではなく、75年間、絶えず向上、発展を目指し実現してきたことが重要であり、今後も更なる努力なくして社会への貢献もできません。この記念行事が、わが国の歯科技工の更なる発展を期する機会となることを祈念いたします。
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